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2009年9月28日 (月)

プロジェクトマネジメント

ロジスティクスコンサルタント(中小企業診断士)のあきです。

知り得ない、新しい事業を立ち上げるためや、既存事業のプロセスを見直し収益を高めるために、社内にプロジェクト組織を作ることがある。新規事業は未知への領域に対する挑戦であり、それゆえ社内外の英知を集積しようとする力が自然に働き易い。

その一方で、既存事業に対するプロジェクト組織は、既知ゆえに社内のご都合主義に陥り易い。経営者でもない限りは、各々の部門に所属し持ち分に応じた働きを求められるからである。さらに言えば、「トップでもない限り」がより正しい表現だろう。経営者と言っても幅が広く、従業員がそうであるように役員も担当部門があるからだ。

小手先の手直しレベルに終始して、改革が進まないのも理由がある。例えば、自身が所属する部門の業務を兼務しながらプロジェクトに参加した時は、メンバーは各部門の代弁者となるためプロジェクトがぞの本来の機能を発揮しない。

トヨタ生産方式作業改善実践トレーナーを務める著者は、製造業のロジスティクス改善を支援しているが、プロジェクトの立上げ時点で犯し易いミスが存在すると思っている。具体的には、販売部門と物流部門のみ当初からプロジェクトに参画させるものの、製造部門からの参加は第2ステップで行うとするものである。このように考える所以は、コンフリクトを敬遠しようとする意志の表れのようだ。

製造業は、原材料を仕入れ工程を通すたびに価値を付加する加工業である。事実、損益計算書を上から順番に眺めていくと、最初に記載されている利益は売上高総利益であり、これは物作りの利益,すなわち製品力である。この力を創出するのが製造部門であるから、プロジェクト組織への不参加は頂ける話ではない。いかなる場合の組織作りにおいても、経営管理の為には細分化は必要であるが、財務諸表に経営活動の結果が現れるような工夫が必要だ。

もともとを言えば、プロジェクト組織は、組織の閉塞感を打破し活性化を図るために採用される組織形態であり、リエンジニアリングで成果を上げる組織を構築するためには、余裕が必要である。なぜなら、業務プロセス革新は、CSの創造により新たな競争力を構築するもので、その為には、効率性とは一線を画する創造性が担保されなくてはならないからだ。

では、プロジェクトマネジメントを成功に導くための留意点を考えてみよう。

最初に留意することは、各部門から網羅的にプロジェクトメンバーを選出することである。第2ステップからの参戦は手戻りも多く発生しがちで非効率であり、部門間のコンプリクトの解消は組織活性化のキーであるから、全員野球を行うことである。製造部門はまとめて作って原価低減を図るが、営業部門は売りたい量を確実に欲しいと考え、売上高志向である。従って当然に、両部門は対立の関係にあるからだ。

次に、選出される人材は各部門のエース級とすることである。自身が所属する組織に対して、指示命令が出来うる人材でなければ、プロジェクトメンバーは各部門の代弁者と化してしまう。各部門内で、プロジェクト組織からの方針や指示事項を浸透する役割を担える人材が必要である。

さらに、プロジェクト組織をトップの直轄とし、社内にその重要度を示す必要がある。社長とプロジェクトメンバーとのプリンシパルエージェント関係を社内に示し、お墨付きと権限を与える。とともに、メンバーは自身が所属する部門に対応したサブ目標を、部員と一緒になって作成し部門内の取りまとめの役割を担うべきである。

ロジスティクスを機能別組織の視点から眺めた時、購買,生産,販売の各部門にある「ものの流れ」が物流であるため、物流マンのポジショニングは決して悪くない。しかし、物流分野に採り入れられている各種の技法が、生産分野からの頂きものである点も事実である。

方法研究と作業測定からなる作業研究(IE)、作業量に応じた人員配置であるレイバースケジューリングプログラム(LSP)、PQ分析から始まる物と人の分析技法たるシステマティックレイアウトプランニング(SLP)、更には3現主義さえも、元は生産現場発である。少々押されぎみの物流部門としては、今度は物流現場発の知恵を、社会に浸透させるべく努めてみてはどうだろうか。

あれから時は流れ時間は経過した。世の中は、需要が供給を上回っていた生産志向やセリング技術に注力した販売志向から、顧客志向や環境配慮が求められる社会志向へと変化した。経済分野以外でも政治の世界で大きな変化が起こっており、私たちはその中に身を置いている。

民主党は、CO2など温暖化ガスを90年比25%削減する中期目標を、国連の演説で披露した。(他国も同調してくれるなら云々はともかく)不確実なことを言い切ることは、困難が伴うし勇気も必要だ。以前、福助の経営立て直しを行ったブランド・プロデューサーの藤巻幸夫さんが、TVで発言していた言葉「信念を持ったペテン師になれ」(人は誰しも未来のことに100%の自信はない。しかし、言い切ることでやるべきことが見え、行動できるの意。)を思い出す。

どうだろう。ここらで、物流マンが「信念を持ったペテン師になる」のは。そう言い切ると、プロジェクトが物流マンの活躍の場になる。

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