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2009年7月 8日 (水)

物流業者のファイナンス関連事業は本質を逸する。

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おはようございます。中小企業診断士のあきです。

最近、物流事業者がファイナンス関連事業を志向しているようです。かく言う私も、動産担保融資を勉強し物流との関わりを検討していました。

ここでいうファイナンス関連事業とは、動産担保融資の適格性担保に伴う在庫管理業務を、物流業者が事業として行うことです。

動産担保融資(ABL)とは、売上債権や棚卸資産を担保として金融機関が融資を行う仕組みですが、数年ほど前でしょうか、動産譲渡担保の登記制度が整備されたことで第三者への対抗要件ができ、新たな融資制度として誕生したものです。

しかしながら、欧米に比べて著しくその普及が遅い状況にありました。

その理由には、

1.融資する銀行の意識レベルの低さ、リレーションシップバンキングは言葉が先行し実態は遅行

2.商品の評価実施と評価精度の問題

3.評価額の時系に伴う劣化の問題

4.商品の保管管理の問題

5.商品の処分市場の問題

などがあったようです。

現在ではNPO法人の活躍により、これらの問題は解決する方向に行っています。素晴らしいことと思っています。

ここまでは良いことですが、ここから先はこのABLに伴う在庫管理業務を取り組もうとしている物流業者側の意識レベルが重要です。

企業は儲けることが重要であって稼ぐことではないと思いませんか?稼ぎが良くても車はローン,家もローンで支払いしっかりあるようですと、勘定あって銭足らずになってしまいます。黒字倒産は嫌です。

一方の儲けはキャッシュを表現しますから、NPV計算もよろしく言っています。

さて、物流を分解すると、その対象範囲はそれぞれの現場であり、業務はその現場で行われている輸配送,入荷,検品,保管,ピッキング,仕分け,梱包,流通加工,出荷及び、これらの管理です。したがってどう考えても、物流が「企業の儲けること」をよりベターに支援し得ることにはなりません。対象範囲が偏狭だからです。

ABLに伴う在庫管理業務を取り組むことで、物流業者は、よりベターに顧客が儲けることができるよう支援できるでしょうか。

いいえ、物流業者は下流に攻め込むなかれ。上流を攻めるべしです。入りを制するは出を制します。

それが顧客に本質的な価値を提供できます。

いくら儲けたかで企業価値が決まりました。なぜなら、企業価値は債権者・株主が要求する期待収益率で割り引いた現在価値だからです。それ故、事業活動のアウトプットであるフリーキャッシュフローから、有利子負債と株式の現在価値から、企業価値を求めました。

設定した担保、すなわち評価単価×在庫量が少なくなったから、在庫を積み増してくださいとは言えません。需要を無視して出荷を一時的に遅らせることもするべきではないでしょう。儲け=企業価値はますます低下してしまいますから。

ところで、ABLは当座貸越や手形貸付で融資を行います。当座がマイナスになる当座貸越も特異ですし、自社が発行約束手形を借入証書としてお金を借りるのも、本来の手形の活用からすると特殊です。

変ですね。王道、シンプルさを追求しなくなると例外が現れるのでしょう。

やはり物流業者はロジスティクスを究めるべきです。物流活動を低減する,無くすロジスティクスです。

よーいドン!でも、足並みは揃いませんからホップ・ステップ・ジャンプで行きましょう。目的と手段をわきまえるなら、ABLの在庫管理業務を取り組むべきでしょう。

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